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本楽家 ( ほんがくか ) 通信

本にまつわるあれこれを楽しむ、日本本楽家協会の活動報告です。

国語の試験が楽しみだった頃もあった

 中学〜高校生の頃、国語の試験が楽しみでした。特に塾などで定期的に行われる学外の模擬試験の時はなおさら、とこう書くといかにも勉強ができる優等生のような発言と思われそうですが、もちろんそうではないです。
 理由は試験問題に使われる小説やエッセイが楽しみだったからです。
きっと試験を受け始めた頃は問題を解くという本来で一生懸命読んでいたはずなんですが、でもある文章をきっかけに、国語試験問題に「本来の目的以外」の目的を抱くようになってしまいました。さてその文章とは團伊玖磨さんの「釣れますか」というエッセイ(最初、名前が読めませんでした)。これを読んだ時は試験の真っ最中だったにもかかわらず、おもわず吹き出しそうになりました。
 著者はわかった。ではさっそくこの人の本を探そうと、試験が終わるとすぐに本屋さんへ直行しました。
 まずは文庫で出ているか確認しようと、新潮文庫から角川、文春(なぜか岩波文庫ではないという確信はありました)と探していくと...見つかりました!!朝日文庫。自分にとっては朝日文庫第一号。
 それにしても頭の悪い中学生でした。文庫でなかったらノベルズ、ハードカバー...と本屋中探す気だったのでしょうか(かなり大きな本屋でした)。ただ店員さんに聞くことは最初からするつもりはなかったことだけは確かでした。まだインターネットなんて便利な代物はない時代でしたし、ただの本探しとはいえ文庫で見つかったことは非常にラッキーでした。
 さて買った本は「続・パイプのけむり」でしたが、これが面白かった。そうなるとまた無謀にもどんどんこのシリーズを読もうとするのですが、これがシリーズがまた長い。でもドンドン読んでいきました。いわゆるハマった状態ですね。
 そんなことがあって以来、前にも増して国語試験には積極性を持って読むようになりました。その結果、向田邦子さんや藤原正彦さんをはじめとして数多くの「名著」にも出会うことができました。さらには国語の授業ではいい加減に読んでいた「徒然草」さえ自ら読み直すこともしました。
 
 しかし....やっぱり私は理系の人間でした。そんな不届きな(?)試験の受け方をしていたのが災いしたのか、大学受験の国語の試験結果が中学時代も含めた6年間のうちで最悪の結果でした。これが最後の国語の試験だったことは不幸中の幸いと思わざるを得ませんでした。