本楽家 ( ほんがくか ) 通信

本にまつわるあれこれを楽しむ、日本本楽家協会の活動報告です。

「読書」という言葉でつらつらと

 かの有名な仮想大学、本楽家大学の課題。
 今回は「読書について」。

 そもそも「趣味は読書」はある種の憧れではあるものの、自分にとっては縁遠い言葉。
 私の趣味はどちらかといえば「読書」に至るまでの行為。
 つまり目録を眺めたり、実際に(古)本屋を巡りながらワクワクするような本はないかと探しまわる。
 それから本を巡る不可思議な現象(?)を探ること。
 お世辞にもそれほど儲からない古本屋を営む店主はなぜあんなに楽しそうなんだ?
 誰も知らないような、さらには読まないような本を見つけ出して、しかも買った当人も読まずに大事にしまっておくことがどうして楽しいと思ってしまうのだろう?
 本を棚から出し入れしているだけの図書館職員の仕事がなんでこんなに楽しいんだ?
 ...などなど。
 今回の「読書について」の他のブロガーさんたちの記事を読むのもとても楽しい。
 

 読書というのは、かなりズルい言葉だと思う。
 一人の世界に入り込むための免罪符的な言葉。
 自分の価値を何割か水増しする言葉。
 もっとも最近、我が家ではあまりイメージがよくないが、これは私が濫用したせいに違いない。

 読んでいる本が(すくなくとも本楽大学の皆さんに比べて)少ない言い訳は、読書を楽しむためにはなるべく読書以外のことをするべきだと思っているから。
 実体験や経験、現実世界と結びついてこその読書。
 
 速読したいと思っている(けれど努力してない)。
 文庫本を月に10冊以上読んでいるのであれば、私からすれば十分「速読」している。
 だから速読では本を味わえないという意見は、場合によってはおかしな意見だと思ってしまう。
 
 できることなら少ない本を繰り返し読んで満足していたい。
 でも本棚に入りきらなくてもドンドン買ってしまう。
 建前としては、様々なものに興味を持っているから。
 でも本当は本を買う楽しみを覚えてしまったから。
 少ないお小遣いを前に、今度はどの本を買おうか悩んでいた(楽しんでいた?)子供の頃の方がしっかり「読書」していたかもしれない。
 
 ひねくれたことも書いたけれど、やっぱり自分は読書家ではなく本楽家。
 読書以外で本を楽しむのがメイン。
 お勉強、お仕事で読むのは苦手。
 読むなら楽しんで読いたい。

 毎度のごとく、だらだら続きそうなのでおしまい。