本楽家 ( ほんがくか ) 通信

本にまつわるあれこれを楽しむ、日本本楽家協会の活動報告です。

10軒目 神奈川県藤沢市辻堂 「前田書店」



 ひさびさに新刊書店です。
 前回と同様に藤沢市ですが、最寄り駅はJR辻堂駅になります。

 古本屋と違って、新刊書店ではほぼ間違いなく文庫カバーをつけてくれます。
 新刊書店の代表的な(?)サービスの一つですね。
 このサービス、お店によっては趣向を凝らしている所もあります。

 たとえば横浜を中心に展開している大手、有隣堂では、文庫カバーの色を10色の中から選べる。
 これは買う方も選ぶ楽しみがあっていいです。
 ちなみにこのサービスの他の(お店側の)目的には、店員とお客とのコミュニケーションを図るキッカケ作りがあるそうです。
 
 さて今回の「前田書店」は小さいお店ながらも文庫カバーのサービスは健在です。

 健在どころかとても素晴らしいサービスをしています。
 それはスピン、つまり栞ひもをつけたカバーをしてくれるのです。
 2枚目の写真がその文庫カバーですが、スピンの色が新潮文庫で見慣れたあずき色(?)ではなく、美しい金色をしています。
 これだけでお客さんが倍増するとは思えませんが、こうした細かい所に気を配っているお店というのはいいですね。
 私ならば同じ文庫が他の店にあってもこちらで買いたいなぁと思ってしまいます。


 ところで、いつ頃からかわかりませんが、文庫カバーをつけるかどうか尋ねてくる本屋が増えました。
 こちらがカバーを断ると
 「ありがとうございます。」
といいながら紙袋に入れようとする。
 その時の「お礼」は最初、紙の無駄使い防止に対していっているかと思ってました。

 でもおそらく違うんですね。 
 単に店員さんがカバーをつける手間が省けるので、それに対してお礼を言っているのだと気づきました。
 文庫カバーの付け方も段々、簡略化した方向に向かっているような気もします。
 カバーの付け方にご注目!
 というお店はほとんど見当たりません。
 
 私の場合、紙袋に入れるくらいならば最初から文庫カバーをつけてもらいたいです。
 ちなみに紙袋も断るとシールをペタリと張ってくれます。
 売り物か買ってもらったのかわかりませんからね。
 今度から文庫カバーがいらない時はシールで結構です、と言った方が喜ばれるかな?
 もっともお客が店員にそんな「サービス」してもしょうがないのですが。